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2004/04/06

その90 ― ピンチョン Lot 49

競売ナンバー49の叫び

前回…] [目次


 エディパは、ヨーヨーダイン社の株主総会に出かけていく。ヨーヨーダインは、ピアスがサン・ナルシソに誘致した巨大企業だった→その20
 ふざけた社歌・愛唱歌が何曲も斉唱されるのを聞いたあと、工場見学ツアーの最中に、エディパはひとりだけはぐれて迷子になってしまう。
 どの方向にどれだけ歩いても、あたりは白っぽい床と壁が続くばかり、蛍光灯に照らされたオフィスで自分の仕事に取り組む技師たちはこちらを見向きもしない。軽いパニックに襲われかけたエディパがしまいに行き当たったのは、まだこの工場で働くほどの歳には見えない、童顔の男だった。
As it turned out he wasn't working, only doodling with a fat felt pencil this sign: (p67)

《じっさい働いてはいなかった。太いフェルト・ペンでこんな印を落書きしているだけだった――》p103/p116

          lot49

ザ・スコープ〉のトイレで目にしたのと同じなのである。
 偶然の一致に打たれたエディパは、あのときマークといっしょに書いてあったメッセージ(“カービーにご連絡を。ただしWASTEを通じて。”)も思い出し、落書きをしていた男に、「カービーに言われて来たんだけど」と嘘をついて声をかける。
 彼の名はスタンリー・コーテックス(Stanley Koteks)。落書きしていた封筒は、素早く引き出しに隠してしまった。エディパは当然、マークのことを訊きたい。でも彼が素直に答えてくれるとは(なぜか)思えない。そのため遠回りなやりとりが続く。

 コーテックスの話では、ヨーヨーダイン社は社員が個人で特許を持つのを禁止している。技術者である彼はそこに不満のようで、チームワークなんかで創造力が発揮されるわけがない、と持論をぶつ。「あんなの、責任を逃れる方策でしかないよ」。
 そしてコーテックスは、こんな時代でも独創性を持っている真の発明家として、バークレーに在住のジョン・ネファステスなる男の名前を口に出し、その彼の手になる発明品〈ネファスティス・マシン〉の話をはじめる。

…続き


 ・・・およそどうでもいい話だが、コーテックスが問題のマークをフェルト・ペンで「落書きしている」引用部分で目にした単語、doodlingという語の見た目があまりに気に入ったので、それをこのブログでの名前にしている。本当にどうでもいい話であった。

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