趣味は引用
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
その8 /10月11日(月)  下巻P9-158
逆光〈下〉 (トマス・ピンチョン全小説)

前回…] [目次

■ 下巻p158まで。もっと読む時間がほしい・・・!
 ところで、上巻の(おそらく下巻も)奥付のページにあるロゴは、「AD」ではなく「ATD」であるべきじゃないだろうか。背表紙は(先行のチラシだと「AD」となってたけど、現物では)「ATD」なわけだし。

■ 人物関係はとんとん拍子に整理が進み、しかし、話がまとまってきたとは私には言えない。とにかく、並像鏡の複屈折と〈時間〉の外とリーマン幾何学でもって(ひとつもわからない)あれもこれも複数化だ。
 そっちのほうで収束させるのかなー、って、そっちがどっちで何がどうなるのやら。

■ 下p28「ピサ大学のスベーリ教授」は、上p383「ピサ大学のズヴェリ教授」とは別の人なんだろうか。役割は似てる。表記が違うんだとしたら、何だろう、訛りの再現とか? あるいは、そこに出てくるひみつ道具の実演なの? 名前が変わっちゃったら機能が違ってしまう気もするから、やっぱ別人?

■ それにしても、上p582で消えた人物が下p140で出てきた!なんてのは、ふつうに気付けることなのか。私にはメモなしでは無理だった。
 でも、だったら気付かなくていい、とは思い切れずにいる。ピンチョン小説の読み方がどうこうというより、忘れちゃったら登場人物に悪い気がして。

■ 印象的だったのは、いろんなものがダダ漏れになってるベニスの町。しかもそこでの話に、ペンテコステの「炎の舌」が出てきたので腰を抜かした。
 聖書由来のこのエピソードは、『競売』でとても大事だったというか、大事に見えた。(いちおう、→これ
 ・・・ここからはっきり言えるのは、ピンチョンがこの『逆光』でもって過去作を織り直している、とか、集大成をもくろんでいる、とかではなくて(そんな高い視点にはとても立てません)、ああ、よっぽど好きなんだな「炎の舌」が、ということ。

■ マールとダリーの関係に『ヴァインランド』の影を見たり、下p89のガス管通信からトライステロの残響を聞いてしまうのは、むしろ読んでる自分のほうがピンチョン作のパラノイア人物(ステンシルとかエディパとか)になってしまっているようで愉快。それが好きでピンチョン読んでる。

■ 最後。
《ロシア人は町に溶け込もうとしていたが、見え見えの手がかり――毛皮の帽子、ぼさぼさのあごひげ、町なかでいきなり彼らにしか聞こえない音楽に合わせてコサックダンスを踊り出す癖など――によって正体がすぐにばれた。》下p70

 もっと引用にふさわしい箇所は確実にあった。

…続き
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。