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その1 /10月1日(金)  上巻P5-71
目次

■ こんな私ですが、僻地住まいを気遣って、『逆光』の上下巻をプレゼントしてくれた(!)友達がいることは自慢できる。超サンキュー。かくなるうえは、さっそく読みはじめたい。
atd

《西の空には深紅色の夕映えだけが残されていて、丸みを帯びたゴンドラの縁の上に出ている少年たちの頭の影とマイルズのシルエットとがそこに浮かび上がって見えた。》上p26

■ シリーズ化されてる少年少女空飛ぶ冒険物語のうちの1巻、みたいにしてはじまっていた。でもこの枠がきっちり保たれるだなんて思ってない。てか、何事かが「まとまる」とか、自分にも「わかる」期待なんかしません。人語を解す犬、が相当好きなんだなあ。
《夜の闇から巨大なビーフステーキが現れ、ゆっくりと回転しながら弧を描き、ほぼ正確にパグナックスの両前足の間の地面に落ちた。》上p32

■ こういう文章も好きです。
《「キスして」と彼女が言った。「一応、しきたりだから」
 それを聞いた他の少年たちが声を合わせて二人を冷やかしたが、そばかすだらけの彼女の頬が彼の唇の下で一瞬紅潮したことは、ダービーにとって挑発に耐える以上の価値があることだった。》上p33

■ いきなり山盛りの過去を背負って登場してくる人物、というのと、個々の文章の無茶な詰め込み、というピンチョン節。
 とにかく圧縮、アンド早口。そして濃縮還元の風景描写。
『ヴァインランド』にはかなり佐藤良明さんの文体が入ってるんだろうと思っていたけど、『逆光』もそれに似てるので面白い。つまりこれがピンチョンの文体だということ。

■ こういうの、しみじみしちゃう。
《飛行船の司令官のための心理的動揺隠蔽法に関する有益なシンポジウムにいくつか参加した経験を持つランドルフは》上p50

・・・こんなことしてたらますます先に進めないよ←→でもこんなにメモるの最初だけだよ

■ 時代は19世紀末。この小説内のニコラ・テスラは、地球ぜんたいを共振回路にして世界のどこでも電気を使えるようにする「世界システム」を構想している模様。それを無効化する逆変圧器も、《「理論上は、あまり大きな障害はなさそうですね」》(上p57)。なんでも可能なんですね。
 ※創作ではないそうです。ご参照

■ 飛行船を操る少年探偵団みたいな男子たちがシカゴ万博を訪れる話なんだが、
《「おまえたち――まさかおまえたちが物語の登場人物ってわけじゃないだろう?」彼は思い直して言った。「ひょっとしてそうなのか?」
[…] 「長い間雑誌に取り上げられている名前ほど、事実と虚構の見分けが付きにくくなるんですがね」》上p60

 好き放題だなあ。

■ 「カズー」の登場を確認(上p63)。そして、
《「錯乱[デリリウム]とは文字通りには畑の畝と畝の間の溝から鋤が外れるという意味だ」》上p67

 知ってるよ!それ『競売ナンバー49の叫び』で読んだよ! ピンチョン、ニヤニヤしながら書いていそうに思う。
…続き
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