趣味は引用
読中日記 2009夏(1)

■ 8月6日(木)

・夜、部屋に帰ってくると郵便受けに佐川急便の不在連絡票が入っている。届け主はamazon。何を注文していたのか真剣に忘れていたのでアカウントサービスで確認する。


■ 8月7日(金)

・今日も受け取れない。


■ 8月8日(土)

・昼過ぎ、ようやく佐川急便のお兄さんに再配達してもらった包みから出てきたのは、トマス・ピンチョンの新作、Inherent Vice

Inherent ViceInherent Vice
(2009/08/04)
Thomas Pynchon

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・実物はカバーがてかてかしているせいで画像よりダサくみえるんだけど、それはよくあること(裏カバーはもっとダサい)。
 ぱらぱらめくってみて気がついた。文字の印刷された紙の束を、外側の固い表紙にのり付けするかたちで本はできているが、私のところに届いたこの1冊は、のり付けの際にズレができていて、本の中身がカバーから微妙に傾いている。本を上から見ると、ノドは表紙にぴったりくっついているが、下側では、ノドと表紙のあいだに1センチも隙間ができている。むしろ感心した。

・カバー折り返しの紹介を見てみる。
 今回の主人公はスポーテロとかいう男(Doc Sportello)らしい。別れてしばらくたつ元カノが、とつぜん彼のまえにあらわれて、いま付きあっている大富豪の誘拐計画をもちこむ。感傷もおぼえつつ、錯綜するさまざまな思惑のなかに巻き込まれていくスポーテロ。登場するのはサーファーにハスラーにヤク中にロッカー、鉤十字のタトゥーをした前科もの、などなど。60年代西海岸!という話なのかと思われる。

・阿佐谷の七夕祭に行った。人混みのなかをのろのろ進むので、前を歩く女の子のバッグについていたピンクのバッジが目に入る。
「夢があればドリームはかなう」と書いてあった。難解。


■ 8月9日(日)

・思い立って、きのうの「夢があればドリームはかなう」をググり、ここでその正体を知る。ほんとにわかるとは期待せずに調べていたのでおどろいたが、依然として難解なのは変わりない。

・夜、地震のあとでピンチョンをめくってみると、エピグラフとして引用されていたのは「舗石の下には砂浜がある!」という、68年パリ5月革命の際の有名な落書きだった。
・それから落書き画像をググるなどして→これとか)、眠くなってから磯崎憲一郎『終の住処』(新潮社)を読む。これもいいけど、「肝心の子供」みたいなものもまた読みたい。しかも長いの。
・そのまま寝た。舗石の下には砂浜がある。夢があればドリームはかなう。


■ 8月10日(月)

・台風はまだ来ない。夕飯のあと、ここまでの日記を書くと寝る時間になった。


■ 8月11日(火)

・早朝に目が覚めて、時計を見たら5時。ふとんに入ったままでいると地震が来た。が、これはおそらく順序が逆で、地震で目覚めてから私のあたまが前後数秒の記憶を捏造したのだと思われる。だって、そんな時間に起きられるはずがない。
・7時まえに部屋を出、昼過ぎに帰る。
・荷物をまとめたのでこれから週末まで帰省する。
 すこし考えて、Inherent Vice は置いていくことにした。


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