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2008/04/06

あ、ありのままにこの1週間のことを


■ いちばんうろたえたニュース:

 新潮社、「トマス・ピンチョン コンプリート・コレクション」を刊行

 私はこれ、「悪漢と密偵」の4/4分で知ったんだけど、そこで引っ張られているブログの記事の情報源である「考える人」2008年春号の広告ページを立ち読んで確認したところ、刊行開始は2009年春、訳者陣はたしかこうだった。
 『V.』(1963、小山太一・新訳)
 『競売ナンバー49の叫び』(1966、佐藤良明・新訳)
 『重力の虹』(1973、佐藤良明・新訳)
 『スロー・ラーナー』(1984、佐藤良明・新訳)
 『ヴァインランド』(1990、佐藤良明)
 『メイソン&ディクソン』(1997、柴田元幸・訳し下ろし)
 『アゲインスト・ザ・デイ』(2006、木原善彦・訳し下ろし)

『ヴァインランド』池澤夏樹の世界文学全集にも入るわけで、なんだろう、改訳して装幀だけ変えるんだろうか。
 私がこのブログ(の前の、ウェブ日記)を始めたのは、『競売ナンバー49の叫び』の読書日記を書くためだったので、あれがずっとほったらかしのままこういうニュースを聞くと、びっくりというより動揺する。まったく勝手な動揺だが。しかし、シリーズタイトルは「トマス・ピンチョン全小説」でよくないか。
 2006年に「ガルシア=マルケス全小説」が発表されたとき、これはもうまちがいなく予定から1年、2年とズレていくんだろうと思ったのに、あれは意外にもきちんきちんと刊行され、もう完結した。あっちのトップバッターは最新作の『わが悲しき娼婦たちの思い出』だった。ピンチョンのほうは刊行の順番についてまだ何もわからないのだけど、まさか『メイソン&ディクソン』から来るのだろうか。個人的には、『V.』から原著の発表順で出してほしいと思う。
(『メイソン&ディクソン』が最初に出たとして、それを読んでほかのも読みたくなった人は、現行の国書版『V.』や筑摩版『競売』を買いたくなるはずで、その際の葛藤とか逡巡を想像すると胸が痛む。これも勝手だが)

 あとピンチョンは、この記事でもちょっと触れられていた。

 「作家への確信、名作生む マシュラー氏」(読売新聞)
 http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20080327bk01.htm


■ 「早稲田文学」復刊される

 出たんだ、と知って次の日買いに行く。正式には「第十次早稲田文学復刊1号」か。まだほとんど読んでいないが、若島正&いとうせいこうの、ナボコフとチェス対談は面白かった。amazonでも買える。
 
早稲田文学1早稲田文学1
(2008/04/01)
川上 未映子蓮實 重彦

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 ついでに「WB」vol.12も、もらってくる。ロブ=グリエはちょっとかっこよすぎるだろう。川上未映子には、「国歌斉唱のご依頼」さえあったらしい。


■ 柴田元幸は文芸誌まで創刊するという

 柴田元幸×ヴィレッジブックス「モンキー・ビジネス」
 http://www.villagebooks.co.jp/villagestyle/monkey/index.html

んで、それのイベント@青山ブックセンター。

 『モンキービジネス』創刊記念 トークショウ&サイン会
 http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200805/200853.html

 ふたりとも働きすぎだと思う。で、青山ブックセンターといえば、

藤本和子×岸本佐知子のブローティガン対談に行ってきた

 4月5日(土)、17時より。考えてみたら、キレキレのセンスを持った女の人が年齢を重ねた姿、というのをこれまで見たことがなかった。藤本和子氏のことである。まだ印象が強すぎて敬称略にできない。
「ハードカバーの『芝生の復讐』は、もしかすると品切れなのかなあ」(大意)などとおっしゃるので、会場中が心のなかで敬意あふれるツッコミを入れたと思う。脱線しても話を忘れても、出てくる言葉のいちいちに迫力があった。
『アメリカの鱒釣り』と『愛のゆくえ』以外はブローティガン作品が読めなかった2003年、河出文庫に入った『西瓜糖の日々』を持ってミスドの椅子に座り、最初のページをめくったときのことを私は当分忘れないだろう。文章読んで周囲の音が消える、って経験はなかなかない。なかなかないけど、本当にあるのだった。


リチャード・ブローティガンリチャード・ブローティガン
(2002/04)
藤本 和子

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[追記]
ピンチョンニュース、「悪漢と密偵」で引っ張られていた元のブログであるところの「考えるための道具箱」をいま見たら、続きがアップされていた。
これ→「◎ピンチョン、その2」
私が書くことなかった。なんだか申し訳ない気持になった。

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