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「ガルガンチュワとパンタグリュエル」を読んでみる その80

[前回…]

『第二之書 パンタグリュエル物語』は、第34章で幕となる。
《残りの物語は、近々開かれるフランクフルトの市でお求めあるがよい。そうすれば、諸君には次の顚末がお判りになるであろう。パニュルジュがお嫁をもらい、結婚した最初の月から狐窮[コキュ]になったこと。また、パンタグリュエルが仙丹を発見したこと、ならびにこれの発見方法と使用法。またパンタグリュエルがカスピウス連峰を越えたこと。大西洋に乗り出して、人食人種を退治し、ペラルス諸島を征服したこと。[プレートル・ジャンと名乗る]インド王の娘でプレスタンなる姫を妃としたこと。悪魔と合戦して、地獄の部屋を五つも炎上せしめ、大暗闇部屋を荒らし、プロセルピナを火中に投じ、堕天使リュシフェールの歯を四枚と尻の角を一本へし折ったこと。月の世界を訪れて、ほんとうはお月様はまん丸ではなく、その盈虚[みちかけ]する上弦の月下弦の月及び半月は、御婦人方の頭のなかにはいっているのではあるまいかということを知ろうとしたこと。その他すべて嘘佯りのない楽しく面白い物語。なかなかの掘り出し物である。》pp240-1

 盛りだくさんだ。語り手「私」がこうやって述べる話のうち、どれくらいが実際に『第三之書』、『第四之書』、そして『第五之書』で物語られるのかは謎である。私としては「大暗闇部屋」が気になるが、読んでみないことにはわからない。
 これでこの「ガルガンチュワとパンタグリュエル」を読んでみる日記も、ようやく2冊めが終わるわけだが、読みはじめたのが8月の頭その49だったから、4ヶ月以上かかったことになる。遅い。あのころはあんなに暑かったのが、いまはこんなに寒い。いちおう区切りなので、いろいろ考えてしまう。
 ここまでにかかった回数じたいは、ちゃんと毎日更新していれば1ヶ月程度で終わる程度だったのに、「ツイン・ピークス」見たり「ドラクエI・II」で遊んだり、それはどちらも夏のうちだったが、それ以降もずっと、進みは遅かった。というか、だんだん遅さを増した。そして、あらすじをまとめるのに汲々としていた気がする。
 あらすじ! 私は古臭く頑迷な保守の人なので、常日頃、『あらすじで読む日本の名作』の類は一冊残らず自然発火して燃えてしまえばいいと思っているわけである。どんなに有名な作品であっても、あらすじを知って実物を読んだ気になっている人の方が、その作者も話もぜんぜん知らない人よりずっと度しがたく、あらすじだけで“読んだ”気になるくらいなら、実物をめくって2ページで挫折するほうがどれほど意味があることか、と思っているわけである。そんな私が、読書日記を書く段になって、あらすじをまとめている自分を発見する。これは気が滅入る。自然発火してしまいたい気持にもなろうというものだ。
 私がこのブログをやっているのは、「できるだけたくさん、引用したい」という動機のためだった。それだったら引用と、それについての感想だけを野放図に書き連ねていればいいはずである。しかしそれには、私のなかの小市民が邪魔をする。「やはりあらすじはまとめておいたほうが……」という、ささやき。小市民がつねに勝つ。読んでいるのは巨人の話なのに。結果、進度もペースも落ちていくのだった。あらすじを書かなくていい読書日記の書き方が真剣にわからない。
(なぜそんなにあらすじが嫌いかというと、あらすじをまとめていると、自分がどれほど実物を端折っているかよくわかるから、だと思う。あらすじばっかり書くことで、私は前よりあらすじが嫌いになった気さえする。それにだいだい、私のあらすじは下手だ。その逆恨みも多分にある。あと、あらすじ本も、ここまでいけば立派だと思う→ここ。燃えにくそうだし)

 そんなわけで、この「読んでみる日記」の書き方・進め方はどうしたものか迷い中なのだが、「自分にできることしか、自分にはできない」という事実が厳然としてある以上、今後も同じになる気がする。正直、続きさえすればそれでいいかと思わなくもない。「だらだらやる」と、それだけは方針としてある。おそらくそれがいけないのだが。『第二之書』最後の言葉はこうだった。
《万有第五元素抽出者故アルコフリバス師の作にかかり
 その本来の面目に還された乾喉国王パンタグリュエルの年代記
 ならびに驚倒すべきその言行武勲禄はここに畢[おわ]る。》p243

『第三之書』は、年が明けてから読みます。

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