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2007/11/08

「ガルガンチュワとパンタグリュエル」を読んでみる その66


[前回…]

 話としては「その63」の続き。手紙を送ってきたパリの婦人に未練を残すパンタグリュエルだったが、家来に引っ張られるかたちで出港する。
《一同は真帆をあげて沖へ乗り出し、僅かの日数のうちに、ポルト・サント島を経、マデイラ諸島を通って進み、カナリヤ群島に寄港した。
 それから出帆して、ブランコ岬、セネガル、ヴェルデ岬、ガンビヤ、サグレス岬、メリ、喜望峰を経て、メリンダ王国に投錨した。
 それから出帆して、朔北風[トランスモンタース]に帆を孕ませ、空漠[メデン]、虚[ウテイ]、無有[ウデン]、可笑[ジエラサン]の国々を経て、妖女[フエ]群島にいたり、無祖人[アコリー]王国の側を通過し、ついに無可有郷[ユトピー]国の港に着いたが、そこは不破見[アモロート]人の都から三里と少しあるところであった。》第24章 p178

 簡単な記述ではあるけれど、こうやって実在の地所から徐々に虚構のなかに入っていくステップの踏み方が心地いい。現実の世界から虚構の世界に入っていくのは、紛れもない虚構の人物たちなのである。
 上陸したパンタグリュエルが、家来に向かって「自分と生死を共にする決心はあるか」とたしかめると、一同は異口同音に「申すまでもありません」。いったい何人の家来を連れてきたのか定かではないが、代表的なのは(=名前がついているのは)以下の面々である。

 パニュルジュ。
 エピステモン。
 ユステーヌ。
 カルパラン。

 みんなで偵察の相談などして「おれが行く」「いやおれが」「いやいやおれこそが」と揉めているうちに、不破見人の首都を包囲し攻めていた敵・乾喉人の方が先に彼らを見つけてやってくる。その数、六百六十騎。

 というわけで、もう戦いがはじまってしまうようである。あの綿密で迂遠なパリでの身振り合戦とか何だったんだろう。
 いつもより短いけど以下次回。てか、毎回これくらいのほうがいいのか。とりあえず、六百六十人の冥福を先に祈る。

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