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2007/10/19

「ガルガンチュワとパンタグリュエル」を読んでみる その61


[前回…]

 「河出文庫グランドフェア2007」のお知らせにいま気付いた。

 なんだかわからなくなってきた。
 この『第二之書 パンタグリュエル物語』の巻頭には題字があって、そこには
 
乾喉人国王パンタグリュエル物語
   及びその驚倒すべき言行武勲録

 と書いてあった。これは「その49」でいちど引用している(大文字にしたせいでブラウザによってはズレる……のか?)。
 ということは、パンタグリュエルは「乾喉人国」の王子で、国王がガルガンチュワなんだろう。私はそう思っていた。註にも、「乾喉人=ガルガンチュワとパンタグリュエルとの領土の人民名」と書いてある。
 しかるに、第23章を読んでみると、パリ滞在中のパンタグリュエルに自国から報知が届いて、そこには、父王ガルガンチュワが国を離れた隙に、困った事態になったと書いてある。
《乾喉人どもが国境外へのさばり出し、無可有郷国の領土を広範囲に亙って荒しまわり、目下不破見人の首都を包囲攻撃しているということであった。》p172

 ではこれは、国王がいなくなった途端に、国民である乾喉人がほかの国に攻め入ってしまった、ということになると思うんだが、どうも、書きぶりからして、そうではないようなのである。ガルガンチュワの(そしてパンタグリュエルの)国に、無法者の乾喉人が攻めてきた、みたいに書いてある。じゃあその、パンタグリュエルの祖国ってどこだ。
 たぶんこれからパンタグリュエルは、乾喉人を征伐に行くと思われる。そしてもちろん大勝利を収めるだろうから、その結果として、乾喉人を支配して「乾喉国」を作るのかもしれない。それでこの巻の題字が上に引用したものになる、というのなら納得はいくのである。で、やっぱり、現時点でのパンタグリュエルの祖国ってどこだ。
 こんな基本的なことがわからない。私はほんとうにこの本を読んでいるのだろうか。

 一応これまでのぶんから捜してみると、『第一之書』でやはり、「ガルガンチュワの国=乾喉国」ということになっていた(→その28)。
 ということは、いま起きているのはどういう事態なのか。
 パンタグリュエルは「乾喉国」出身なんだけど、「乾喉人」はその国の外にも住んでいて、それがまわりの国に迷惑をかけている、ということだろうか。でもそれだったら、その乾喉人たちはまず「乾喉国」を攻めるんじゃないだろうか? もういちど引用しておく。
《乾喉人どもが国境外へのさばり出し、無可有郷国の領土を広範囲に亙って荒しまわり、目下不破見人の首都を包囲攻撃しているということであった。》

 ここに出てくる「無可有郷国」というのは、ガルガンチュワの妻(つまりパンタグリュエルの母)の出身国である。が、その女性の説明シーンでは、

 無可有郷国不破見王の娘バドベック

 と書いてあった(→その52)。この書き方からすると、「無可有郷国」に住んでいるのが「不破見人」ということなのかもしれない。それでいいのか。
 とりあえず、これらの国名(なんだか民族名なんだか)の読み方だけ書いておこう。本文ではルビが打ってある。

 乾喉    ディプソード
 無可有郷 ユトピー
 不破見   アモロート

 あとのことはなんだかよくわからないので、そのまま読んでいくことにする。
 ちなみに、どうしてガルガンチュワが自分の治める国を離れてしまったのかというと、「妖精モルガーヌによって妖精の国へ伴われて行った」から、だそうである。これは別にファンシーな妖精と遊びに行った、というわけではなくて、このモルガーヌというのは、一国の王や大人物が病苦の折などに保護してくれる存在なのだそうで、ガルガンチュワはたぶん、一種の療養に行っている。やっぱりファンシーだ。

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