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2005/07/01
 
 青山ブックセンターのイベントに行ってみた。柴田元幸トークショウ「古典アメリカ文学知ったかぶり」。

「20年近く前に書いた論文を本にするんだから、箸にも棒にもかからなかったらどうしようとおそるおそるゲラを読んだんだけど、なんか、昔の方がアタマよかったんじゃないかな。翻訳するときとは別の筋肉をちゃんと使っているというか」

というふうに、アメリカン・ナルシスの肝は19世紀のアメリカ小説を扱った部分にあるわけだが、その時期の作家たちを勉強していたころに好きで読んでいながら論文にはできなかった、ナサニエル・ホーソーンについて悔しい気持があったとのこと。だからなのか、この人の“The Wives of the Dead”という短篇を訳して朗読。

 ご本人がしばらく喋ったあとで会場から質問を受け付けていたが、おどろくほど話の通じない質問者がいて、なんだかぐったり疲れた(私は人間ができていないので「面白かった」とはとても書けません)。

 メモった「今後の出版予定」:
・ケリー・リンクの短篇をひとつ訳して、「新潮」の8月号か9月号に載せる
・スティーヴ・エリクソンの『アムネジア・スコープ』はもうすぐ出る
・海外文学についての、沼野充義との往復書簡集『200X年文学の旅』が作品社から出る(8月?)
トマス・ピンチョンのMason & Dixon は、ついに、「毎日1ページずつ訳す」体制が確立。いま100ページ弱まで進んだので、訳稿の完成まであと2年。ピンチョンに質問して訳文を直すのにもう1年。たぶん3年後には出る予定。

 ところで、この人の『生半可版 英米小説演習』(研究社)という本は、それこそ古典のホーソーン、メルヴィル、ポーから現代のオースターやミルハウザー、なぜかミロラド・パヴィチまでとりあげて、1作1作さわりの翻訳と解説をつけたすごく面白いつくりなので、今日のイベントに予約までしながら来れなかった某氏とかにはおすすめです(『メイソン&ディクソン』の部分訳もある、というかこの目次を見よ)。

生半可版 英米小説演習生半可版 英米小説演習
(1998/02)
柴田 元幸

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Mason & DixonMason & Dixon
(1998/04)
Thomas Pynchon

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