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2007/05/09

ストレート


 日露戦争へ赴く弟のために、与謝野晶子が「君死にたまふこと勿れ」と歌ったのは有名な話だが、この詩の後半をご存知だろうか。私は知らなかった。歌人の穂村弘に教えられた。
 ああ、順を追って書こう。
 筑摩書房PR誌「ちくま」に穂村弘はエッセイを連載しており、その2007年5月号掲載分は「直球勝負」という話だった。
 そこでこの人は、「ものすごい直球を投げるひとがいる」という書き出しから、自分が実際に身近で耳にした「ものすごい直球」の例と、漫画のなかで見た「ものすごい直球」の例をひとつずつ紹介し、そのうえで「今思い出せるなかで最高速の、火の玉のような直球」として、与謝野晶子のあの詩から、後半の一節を引用するのである。
《 すめらみことは戦ひに おほみづからは出でまさね

[…] 「天皇自らは戦争に行かれない」ってことだろうけど、よくここまで云えたものだ。身も蓋もない率直さを支えているのは社会や制度に対する批評性ではない、と思う。晶子は特に反戦的な思想をもっていたわけでもないようだし。では、何が彼女にこの詩句をつくらせたのか。》

 もうすこし続くがここで止める。「ちくま」、私は岸本佐知子『ねにもつタイプ』のもともとの掲載誌ということで、あれを読んだ次の日に定期講読の申し込みをしたのだけど、とうぜんそっちも毎回おもしろく、ほとんど風格まで漂っている(そういえばこんなものを見つけた)。
 基本は筑摩書房の新刊を書評のかたちで宣伝する媒体であり、ほかにも連載は多々あって(そのなかには笙野頼子まで含まれる)、筑摩書房が岸本佐知子と穂村弘で自社をPRしようとしているわけでは決してない。
「webちくま」もいろいろ盛りだくさんだが(読みきれない)、「ちくま」の方も、これで年間購読料1000円(送料込)はなかなかにお買い得ではないかと思う。申し込み方法はこちら

「君死にたまふこと勿れ」は、こことかで全文が読めた(音、というか曲が流れます)。

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