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2006/12/15

またパプリカ

 アニメの「パプリカ」を見たついでに、原作の『パプリカ』を読み返す。せっかくなので新潮文庫版を買った(解説:斎藤美奈子)。
 記憶していたよりずっと抑えた、無愛想なくらいの筆致ではじまるだけに、こちらも背伸びさせられて、描かれている相当に変な出来事を、「そんなことはちっとも変じゃないんだ」と受け取ってしまう。患者を自分のマンションに連れてきて眠らせ、見た夢の記録映像を、明け方、当人と一緒に眺め検討するセラピスト(美人)。このトーンが、クライマックスの前後を覆う、「どうしてそんな無無茶苦茶な状況が生まれたのか説明はされているが、しかしどうしたって無茶苦茶な状況」を準備する。サービスにもいろんなやりかたがある。類型的なキャラを動かす手つきにも迷いがない。筒井康隆は、実は『パプリカ』を書いている時に最も文豪だったんじゃないかとさえ思った。
《「おれたちは今後、夢と現実を区別しちゃいけないと思う」》p360

「失われたDCミニの最後の1個が発見される」数行が、初読時からずっと忘れられない。また読んでよかった。


パプリカ パプリカ
筒井 康隆 (2002/10)
新潮社

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