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2006/11/12

略称は「写美」

 東京都写真美術館「コラージュとフォトモンタージュ展」を見てきた。雨の恵比寿は意外と空いていた。

 写真を切り貼りしてありえない画を作るのがコラージュだけれども、この展覧会は、それ以前、技術的に背景と人物を同時に撮ることがまだできず、別撮りして合成するしかなかった時代の作品からはじまる。写真の歴史はそのままコラージュの歴史でもあるみたい。
 切り貼りならこんなことができる/こんなことしちゃってもいいんだ、と気づいた19世紀の人たちの作品が素朴に面白い。「内湯」といったのだったか、明治だか大正だかに作られた作品(うろおぼえ)は、内湯の宣伝なんだかほかの目的でなんだか、半裸の女性を写しているのだが、“売れ行きを考えて女性の首から上だけすげかえてある”みたいな解説がついていて笑った。
 少し時代が進んで、切り貼りが「前衛な人たち」の手法になると、それこそ、どれだけ奇抜なコウモリ傘とミシンを手術台の上で出会わせられるか競ってるような自己目的っぽいものになってきて、ひとつひとつは面白くても印象がどれも似てくるように思った。
 そんななかで明るく元気なのは、はっきりした実務上の目的を楯にして過剰なくらいコラージュを駆使してしまった倒錯気味の作品。ガラスケースのなかに展示されていた大判の雑誌「ソ連邦建設」(たしか1933年)は、5ヶ年計画のすばらしい成功を世界に知らしめるため作られたものだそうで、いま見ても斬新でかっこいい。まるで5ヶ年計画が成功したみたいに見えた。
 あと、日本で戦時中に出た有名な対外広報誌の「FRONT」。プロパガンダの名を借りて、好き放題に作られた誌面。いまウィキペディアで調べてみたら、なんだ、やっぱり↑の影響受けてるのね。
 ほかにも戦争を扱った作品が多く、そしてまた、現代に近づいてくると、たしかにやってることは「コラージュ」「フォトモンタージュ」でも、あらためてその名で分類しなくてもいいような作品が増えてくるのだった。そういえば、切り貼りの大家による数十年の仕事を集めた大展覧会も別のところでやっているのだな。

「コラージュとフォトモンタージュ展」は12/17まで。12/3までなら別階で「写真新世紀東京展2006」も無料で見れます。

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