2006/10/04

全小説

 先日、ガルシア=マルケスの新刊を買いに行った本屋で、そういえば今月末には若島正が去年出した新訳のアレが早くも新潮文庫に入るらしいから、そうなると現行の大久保康雄訳は手に入らなくなくなってしまうのかと思いつき、そっちもキープしておくことにした。ということで私がレジに差し出したのはこういう組み合わせになる。

 ガルシア=マルケス『わが悲しき娼婦たちの思い出』(新潮社)
 ナボコフ『ロリータ』(新潮文庫)

 会計するおねえさんの笑顔はどっちかにしろよと言っていた気がした。
「カバーおかけしますか」「いえ結構です」

 ところで『わが悲しき娼婦たちの思い出』には、新潮社のはじめる「ガルシア=マルケス全小説」のチラシが入っていた。これから1年ちょっとかけて、すべての小説を初訳も含めて出し直すらしく、『わが悲しき~』はその第1弾だった。以下、予定。
1947-1955 『落ち葉 他12篇』(2007年2月刊行予定)
1958-1962 『悪い時 他9篇』(2007年6月刊行予定)
1967 『百年の孤独』(2006年12月刊)
1968-1975 『族長の秋 他6篇』(2007年4月刊行予定)
1976-1992 『予告された殺人の記録/十二の遍歴の物語』(2007年12月刊行予定)
1985 『コレラの時代の愛』(2006年10月刊行予定)
1989 『迷宮の将軍』(2007年10月刊行予定)
1994 『愛その他の悪霊について』(2007年8月刊行予定)
2004 『わが悲しき娼婦たちの思い出』(2006年9月刊)

 これでもう、近所の古本屋の棚に鎮座まします『迷宮の将軍』(5000円)を荒んだまなざしで眺めなくてもよいのだな、と思うのだったが、同時に気づくのは「『百年の孤独』また新装版かよ」ということで、これは新潮社の「うちは未来永劫『百年の孤独』を文庫に入れません」という意思表明でもあるだろう。「文庫にするものか」「ハードカバーで行かさせていただきます」。
 じゃあそれでもいい。バルガス=リョサの『世界終末戦争』を文庫にしてください。


わが悲しき娼婦たちの思い出 わが悲しき娼婦たちの思い出
ガブリエル・ガルシア=マルケス (2006/09/28)
新潮社

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『わが悲しき娼婦たちの思い出』 ガブリエル・ガルシ=マルケス

本屋で悩まずにレジに持っていく本が見つかった日は嫌なことがあってもすぐに忘れられます。 問題はそれがあまりない事ですが、今日はガブリエル・ガルシア=マルケスの久しぶりの新刊を見つけてすぐに購入、2日間で読んでしまいました。 嬉しいことに新潮社からは「全小説