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「ガルガンチュワとパンタグリュエル」を読んでみる  その39

[前回…]

 威勢のよいジャン修道士に率いられるようにして、ガルガンチュワ以下、選りすぐりの精鋭たちは出発した。途端に、ジャンの兜が木の枝に引っかかり、そのまま馬は走っていったので、修道士は宙吊りになり大騒ぎ。まだまだ、主役はこの過激な聖職者であるらしい。というのは、レルネの方でも「千六百騎」の兵を出してきて、衝突が迫ると、敵軍のなかに突っこんであたりをなぎ倒しまわるのはジャンひとりであるからだ。逃げ出した敵を追跡すべきかどうか、部下から問われたガルガンチュワは「ならぬ」と即答する。窮鼠猫を噛む、ということがあるから、敵を絶体絶命まで追いつめてしまうのはよくない、敵軍には常にすべての道を開いておけ、と説明する思慮深い姿には、大小便を漏らして喜んでいた幼児の面影はない。
《――ごもっとも、だが、(とジムナストは言った、)坊主は奴らと一緒ですが。
 ――坊主が一緒だと?(とガルガンチュワは言った、)大丈夫じゃ、奴らこそ、ひどい目に会うことだろうぞ!》第43章 p201

 その「坊主」ことジャン修道士は、敵軍を深追いしたあげく、どういうわけだか捕まってしまう。ここのところがよくわからないのだが、どんなに打ちすえられても「魔法の法衣」のおかげでダメージはなく、しかも、次のページでは脱走している。そればかりか、見張りの兵を2人、かるく虐殺してみせるのだった。
《忽ち、その短剣の鞘を払って、右手に控えていた射手に撃ってかかり、首筋走る頚動脈や血管などを懸壅垂[のどぼとけ]もろともに、左右の甲状腺にいたるまですっぽり断ち切り、返す刀で、第二第三椎骨の脊髄を断ち割ったので、この射手は、そのまま倒れて死んでしまった。》

《[…]一刀の下に首を刎ねたが、顳顬骨の下から頭蓋骨を輪切りにし、二枚の顱頂骨と矢状縫接部もろともに、前額骨を撥ね飛ばしてしまった。その結果、二枚の脳膜は斬り裂かれ、脳の後部側面室二つがぱっくり口を開けてしまった。すると頭蓋骨は、骨膜に吊りさげられたまま背中へだらりと垂れさがり、外は黒くて内側は真赤な博士帽というような格好になった。こうして、この射手もばたりと地上に倒れて死んだのである。》第44章 pp202-4

 ちなみにあとの方の犠牲者は、殺られる前に心の底から命乞いをしていた。ジャン修道士、こういうことがしたくてわざと捕まったのではないか。かえすがえすも、おそろしい漢なのだった。

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