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『世界の文学のいま』(1991)
福武書店

 今はなき「海燕」に連載の、海外文学の紹介コーナーをまとめた本。だから「いま」は80年代である。持ち回りの執筆者はドイツ・樋口大介、フランス・江中直紀、ロシア・沼野充義、イギリス・富士川義之、アメリカ・青山南。
 上下2段で毎回6ページあるからけっこう読ませる。取りあげられている本の中には、その後翻訳が出たものもあり、それで自分が読んだのもほんの少しあった。しかしほとんどはいまだに名前さえ見覚えのない作家なので、あきない。特に旧ソ連方面は未知の世界である。
 毎回のサブタイトルが妙に面白かったので、以下にその幾つかを。これは担当編集者がつけたんだろうか。

 《この狂乱は大管弦楽にむいている》

 《おれはわかわかしくて不機嫌だ》

 《ボディ・ビルがおもしろくてたまらない》

 《読者の舌打ちなど恐くない》

 《なぜいつもホームスムアの教会なのか》

 《フーコーはなにも知らない》

 《伸びて行け、僕のこぶだらけの本よ》

 《おれは厚かましかったか》

 巻末には執筆者たちの座談会があって、そのタイトル「移住者の文学」は古びようのないテーマである気がする。しかしこの10年あまり、こういうつくりの本は、自分の知る限り出ていないように思う。文芸出版社としての福武書店も今はない。


世界の文学のいま
世界の文学のいま
posted with amazlet on 06.02.03
青山 南 沼野 充義 樋口 大介 江中 直紀 富士川 義之
福武書店 (1991/11)
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