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メモなのか
 村上春樹の生原稿を安原顯が古本屋に売っていた件
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060310-00000014-mai-soci

 記事ひとつで雑誌を買うのはもったいないが、その「寄稿」した文章を村上春樹が自分の単行本に収録することはありえないだろうと考え近所の本屋へ。雑誌売り場に見当たらず、ええ、「文藝春秋」って特集の目次が入り口のガラス戸に毎月貼ってあったりするのになぜ、と思ったが、よく見たらレジのカウンター上に積んであった。そこが定位置なのか。
 で、読んでみた「ある編集者の生と死――安原顯氏のこと」は、思った以上に生々しかった。過去形の「いい話」も多いだけにいっそう。でもたぶん、他の記事と較べればたいしたことない部類である気もする(例:佐野眞一「ルポ下層社会」)。興味のある人は立ち読みでどうぞ。以下は、村上春樹が翻訳したジョン・アーヴィング『熊を放つ』の訳者あとがき、その最後の部分。
《[…]正直なところこれだけの長篇を訳すことはとても僕一人の手には負えなくて、結局途中から柴田元幸・畑中佳樹・上岡伸雄・斎藤英治・武藤康史の五氏とチームを組んで作業を進めることになった。手順としてはまず僕が原文のリズムのようなものを優先してざっと荒っぽく訳し、それを細かくチェックしていただくという方式をとった。五氏には深く感謝したい。その手腕とチームワークをもってすれば、完璧な動物園破りも不可能ではないはずである。最後になったが、「放たれた熊」とも表すべきパワフルな編集者・安原顯氏の助力なしには本書はなかったかもしれない。
                         1986/4/21
                              村上春樹》下巻P341

 ところで安原顯は、村上春樹だけでなくデビュー直後の高橋源一郎を熱烈に支持していた人でもあるらしい。この人から「天才だ、好きなだけ書け」と言われた源一郎は、まだ生活が厳しかったので、長篇の原稿を書けた分だけ少しずつ渡してはお金をもらっていたという話をどこかで読んだ。ほんとかどうかは知らない。文芸誌「海」が廃刊になる最後の号に、安原顯の判断で一挙掲載されたその作品が『虹の彼方に』(1984)。
 そういえば、村上春樹の今回の文章を読んで思い出したのは、高橋源一郎の日記『追憶の一九八九年』(1990)にも、ある出版社との印税トラブルの経緯を綴った生々しい記述が挟まっていたことだった。しかしそこだけ生々しいというのは変だな、日記なのに。

 なんのまとめもなくメモ。

白水社のサイトより、柴田元幸の手書きポップ
 http://www.hakusuisha.co.jp/topics/magellan.html
 「プリントアウト」て。村上春樹生原稿の筆跡もたいへんかわいらしかったのを私が知っているのは、ヤフーのオークションに出品されたとき画像を保存したから。値段は忘れた。

・同じく白水社より、「読書会ノススメ」
 http://www.hakusuisha.co.jp/topics/dokusyokaimain.html



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コメント
この記事へのコメント
はなぢ
いまだにもったいなくて「ロリータ」に手を出してませんが、沼野若島対談が掲載されていて鼻血を出しそうになったので一応。http://www.toshoshimbun.com/review1.html (図書新聞)
インターネットって何が便利になったって、対談の類がどんどんアップされるのが聴きにいけなかった身としてはとても嬉しいくてとても便利でとても鼻血だしそう。

あと、こちらもたぶんご存知だと思いますが村上春樹原稿に関しての内田樹の意見。http://blog.tatsuru.com/archives/001595.php
2006/03/16(木) 21:19:18 | URL | じゅん #ghzOZrlQ[ 編集]
こんにちは
最初、「はなぢ」という方からコメントをいただいたのかと思いました。
「図書新聞」は、「週刊読書人」と混同されがちなあの「図書新聞」ですね。これで私のインチキな記録(http://outofthekitchen.blog47.fc2.com/blog-entry-34.html)を記憶から追いやってください。というか、同じ対談とは思えません。
「翻訳家のおわらない物語リターンズ」(http://www.orionshobo.com/topix/story.php?page=3&id=46)もどこかにアップしてもらえるよう願っています。

内田樹には、村上春樹作品そのものについてぜひとも高橋源一郎と対談していただきたいです。両者の意見はけっこう食い違いそうな気がするので。
2006/03/16(木) 23:32:13 | URL | doodling #OtUrN.LY[ 編集]
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