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2006/03/09

「ハーヴィー・クランペット」(2003)

 アダム・エリオット監督

 クレイアニメ。TSUTAYAに置いてあります。パッケージや静止画を見る限りではニック・パークの「ウォレスとグルミット」シリーズにも似ているが、内容はぜんぜん別物。

 ときに1922年、ポーランドに生まれたハーヴィーは、意志と関係なく人の鼻を触ってしまう知的障害を持って育つ。学校ではのろまといじめられ(友達は言語障害)、炭鉱で働いていた母親は鉛毒に侵されてボケる。父と同じきこりになるが、家が火事になって両親は他界、ドイツ軍も攻めてきたのでオーストラリアに移住する。ゴミ処理場で働いていると同僚とのトラブルで大怪我、頭蓋骨に鉄板を入れる羽目になる。やがてその鉄板に落雷、一命は取りとめるものの以後は人間磁石と化す。度重なる不幸にうちひしがれるハーヴィーだが、「今を生きよ」との啓示を受けて開眼、心を解放してヌーディストになる。そのうち病気で片方の睾丸を切除したハーヴィーは看護婦と恋に落ちて結婚するも、子供はできないので養子を取る。その子はサリドマイド児だが立派に成長して弁護士になりアメリカへ渡る。妻が脳梗塞で突然死すると養老院に入り、同室のアルツハイマー患者と悪戯合戦を繰り広げる。抗鬱剤で無聊をまぎらわせ、他の患者とモルヒネを飲んで死の淵まで行きながら、やはり生きることを選んだハーヴィーは再び全裸になり、施設の敷地内に作られたバス停でバスを待つ。決して来ないバスを――

 ひとまず呆然とする。どこも楽しくない。上記内容はすべてナレーションで語られるので、これだけ詰め込んでも22分で終わる(スタッフロール含む)。あえてアクションと呼べるようなアクションはない。“ブラックさに笑う”雰囲気もまったくないので、そこをステップにした感動もない。というか、何のたくらみもないように見える。
 製作意図がつかめないまま、おまけでついてたこの監督の“初期3部作”を見てみる。「叔父さん」「いとこ」「兄さん」の3作はどれも6~8分の短篇、主人公はみなさんチャレンジドな方々で、困難に生きる彼らの姿がやはり淡々と描かれる。粘土の人形で。親切なことに、字幕を切り替えると監督が語る「実際ぼくには脳性マヒのいとこがいて、この部分のモデルは…」云々との解説を見ることもできる。かえすがえすも意図がわからない。ないのかもしれない。
 自分にとって大切なことをクレイアニメで表現しました、みたいなこの調子でいずれ大長篇が作られるのだろうか。たぶん見ないと思うので「気が重い」とはいいません。


ハーヴィー・クランペット
ビデオメーカー (2005/11/25)

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