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いとうせいこう・みうらじゅん『見仏記2』(1995)
見仏記〈2〉仏友篇
角川文庫(1999)

《また酒を飲み直しながら、我々は付近のパブで働くフィリピーナの暮らしを想像し始めた。今頃、野球拳をやらされているだろうとか、“やーきゅーうー”の部分は“ヤークーウー”となまるはずだとか、そんな話だ。》

 ひらがなの二人が全国の仏像を見て回るシリーズ。
 この頃はまだ日本にとどまっていて、板垣退助のご当地高知県を訪れる回がある。

《「ねえ、あれ、板垣の銅像かなあ」
 とタクシーの窓に鼻をつけて言った。みうらさんは眠そうな声で答えた。
「ああ、死すとも?」
「あんた、そういう縮め方はないでしょう。『笑っていいとも』じゃないんだから。
板垣死すともって、偉いことを言った人だよ、相手は」
 そう叱ったものの、ついみうらさんに呼びかけてしまう。
「それじゃ明日、死んでくれるかな?」
 すると、みうらさんはかったるそうに両手を上げて答えた。
「死すとも――!」
「よせよ」》

「眠そうなみうらじゅん」はダルさの極地な気がします、とはある知り合いの弁。
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