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2004/12/17

青山南『ネットと戦争』(2004)

ネットと戦争―9.11からのアメリカ文化
岩波新書

 翻訳家・エッセイストの青山南がこういう本を出していたと気付いたのと同じ日に「青山みなみ」というアイドルがいるのを知った偶然をまず書き留めておきたい。でも好みではなかった。

 青山南は、集英社のサイトにある「すばる文学カフェ」で「ロスト・オン・ザ・ネット」という連載をしている。主にアメリカの作家・出版社について、ネット上で知った事件がどのように展開しどんな影響があったか、他の様々なサイトの反応を追いかけまとめてくれる。
 この『ネットと戦争』には、上の連載から、2001年9月11日以降のもので、特にアメリカ社会の変化を扱った回が収録されている。書店で見る前は「ロスト~」とはまた別のサイト紹介かと思ったが、そうではなかった。しかしなぜ岩波から?
 ネットで読めるものを本で買う必要はあるのか迷いつつ、本の方が読みやすいという事実が厳然としてある以上、700円ならいいやという気持になって購入、電車の中で読み、ごはんを食べながら読んでほぼ読み終わる。

 テロについて作家が出した声明から、文芸サイトの興亡、都市伝説の真偽を検討するサイトまで扱った全21回のコラムでは、毎回3、4個のサイトが写真つきで紹介されていて、しかし驚いたことに、URLが書いていない。URLだと変更があった場合に探す術がなくなってしまうからで、代わりに数個のキーワードを載せることで対応を図っている。Googleで探してください、ということだ。
 それで大丈夫なのかと怪しんだが、いくつか試してみると、ことごとく当該サイトに行けた。載っているものをぜんぶ試して到達可能率を計算してみようかと一瞬思ったものの、紹介されているのはみんな英語のサイトで、どれも眺めるだけに終わりそうなのがむなしいからやめた。

 つまりこの本は、ネット上に間違いなく存在していながら、あるのを知らない・言語の壁がある、といった理由で実際には取り出せないでいる、面白い・興味深い・奇妙な情報を、個人の関心から整理して教えてくれるのだから、オンライン版でも書籍版でもありがたいものであるのは変わりがない。
 同じことを青山南とは違った見方でしてくれる人があと20人くらいほしいと思ったが、そういう人は、もう何千人単位でいるのだろう。「青山みなみ」さえ知らなかった自分は、彼(女)らの居場所をどうやって知ればいいのか。ロスト・オン・ザ・ネット?

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